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「woodshockとiPad2」 





 私が初めて購入したApple製品がiPad2でちょうど10年前になります。そのきっかけが今回のwoodshockと重なってくるのでコラムにしてみました。


 今回の一連の始まりは、新型コロナウイルスによるパンデミックからの木材需要の(一時的)減少傾向が発生しましたが、各国が素早く金融緩和政策を実施し結果金利が下がったことと、密を避ける意味においても戸建て住宅の必要性と相まって、米国での住宅購入ニーズが高まり急激に戸建て住宅の建築ラッシュが発生、木材価格の高騰とつながり、この流れと並行して米国と並んで木材輸出圏である北欧諸国が、一斉に米国向け建築材(2×4材)に生産を切替たことにより、日本国向け生産量が激減したことから始まっている。

 この問題が発生した時に私の頭に浮かんだことは、「やっぱり北欧材か~」でした。今からさかのぼること十数年前リーマンショック前にも北欧材製品の輸入量が落ち込んだ時期があり、この時は原油高を背景に中東諸国に建築ラッシュが発生し北欧材が流れ、足を引っ張られる形で日本向け生産が減りました。その後リーマンショック発生でその問題は薄まりましたが、それから一年後くらいにあらためて北欧材の供給不足が起こりました。この原因の一部が表題の「iPad2」に繋がるのです。

2007年Appleが初代iPhoneを発売ここからスマホ・タブレット端末が世界で支流となり、本格的なペーパーレス時代が到来します。それまでも「ペーパーレス」は叫ばれていましたが、紙需要は増加し続けていました。そこにスマホ・タブレットの普及とリーマンショックで一気にペーパーレスが進んだのです。

一例をご紹介するとそれまで携帯や家電製品を買うと参考書のような立派な取説が付いてきたのが、一気にWebで確認するようになったことを皆さんもご記憶にあると思います。このような事が様々な場面で進み世界的なバージンパルプの過剰在庫を生み、木材伐採に急ブレーキがかかりました。実は北欧の大規模木材メーカーのほとんどが製紙会社の子会社で紙需要とは密接に関係していたのです。私もそのすこし前の2005年に北欧のスウェーデンとフィンランドの大規模工場視察訪問経験がこの事態ののみ込みに役立ったのですが、前段のペーパーレンが何に置き換わって至ったのかを理解するまでは時間を要しました。

そして徐々にスマホ・タブレットの普及が一因であるという事がわかってきたのが2011年初めでスマホ・タブレットに初めて興味がわきiPad2の発売を機に購入したのが始まりでした。

北欧材は供給キャパを消化するために需要の変化に敏感で、いつも販売先(国)の変更は素早く、そこには供給義務はないように思います。これが私の感じた「やっぱり北欧材か~」です。

では、今回のwoodshockが何時頃落ち着くかですが、米国のワクチン接種による感染者数の減少により経済活動が活性化しており、年内に金融緩和の縮小が発表されることを見越して、金利の上昇がすでに始まっていますが、実際に縮小が始まるのは2022年後半以降になるでしょうから、思惑で上昇した金利が再び下がることもあり、米国での建築ラッシュはまだ続くことが予想されます。また日本と並んで北欧材の輸入国である中国も経済の持ち直しが早く、現在日本が金額において買い負けており、2022年まで価格上昇の混乱は続くのではないかと思われます。

しかし、国産材については復権のチャンスです。1990年代から木材は安価でありすぎたと思います。この間国産材は補助金頼みの状態が続きましたが、価格的に現在の価格が維持できれば山林整備にもつながり、Co2の削減(吸収)による環境問題にもアプローチしてもらいたいと思っております。


余談

 初めてiPad2を手にした日、やはり取説は入っておらず、画面の手順に従ってセットアップを進めたのですが、「アカウント設定?? 」等初めて聞く言葉が多く、iPad2を前に腕組みし「明日返品できるかな~」と真剣に考えたことを思い出します。しかしこの時「カスタマーセンター」が電話での応対をしてくれ、「懇切丁寧」に対応してもらった結果、その後はスムーズに使いこなすことが出来ました。

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